ブラック100%への自動オーバープリントについて
自動オーバープリントとは
オフセット印刷の場合、少し版がずれることがあります。それは避けられないことがありますのでその班ずれを目立たなくすることの処理のことをオーバープリントと言います。
ブラック100の正方形のオブジェクトに出力機のほうで自動的にオーバープリントをかけるという設定しています。
（オーバープリントについての処理方法や詳しい内容は「オーバープリント」を確認してみてください。）
本当の場合は出力機のほうでデータを触らないことが良いのですが、班ずれの対策まで考えたオーバープリント指定されることはデータが少ないのが事実であって、どうしてもしょうがない方法とされています。
しかし、ソフト側の透明効果ができるようになったことによってオーバープリントに関するトラブルが発生することになってしまいました。
その実例をご紹介出来ればと思います。
事例1：オーバープリントの場合、文字の一部にしか適用されない
本当の場合文字の全体に適用されるのにオーバープリントが下の部分にしか適用されてしまうことによって、上の部分に白ふちが出てくるのです。そして、濃度にも段々が着いてしまうのです。
文字の上のオブジェクトの所にドロップシャドウがついていますが、このような透明処理はEPS保存されて分かれます。
その場合に、透明部分に影響される範囲はオーバープリント適用の後にカラーが変更されて、オブジェクト自体にも「影響による変更される範囲」と「変更されない範囲」で分割されてしまいます。
今回の場合は、ブラックの文字にオーバープリントが設定されないので、文字の下の部分にしいた色部分は抜くこととして、処理されオブジェクト構造が変更されたことになります。
このことは説明の便宜上、別の角度から見たようなお話していますが、実際の構造とは違います
透明部分の影響しないところの構造はそのままの場合がありますので、自動オーバープリントが有効になることによって、ブラックが乗ることになります。
しかし、上の部分については、自動オーバープリントが有効になる場合でもそのオブジェクト構造が下の部分にない状態になってしまうことによって、結果として、今回の「文字の一部にしか適用されない」ということになってしまうのです。
事例2：ブラックでないところが色が変化してしまう。
薄い色の付いたオブジェクトが濃い状態になってしまいました。
なぜブラックではないものにカラーの影響が出てしまうのか謎に思うことがあるかもしませんが、本当はこのオブジェクト、データ的に色の情報は「K100」になってしまうのです。ここに透明処理として「描画モード：スクリーン」、不透明度「80」に設定してしまうと事例の様なことになってしまうのです。
データに対して自動でオーバープリント設定を行うことによって、見た目の色とは関係なくK100のオブジェクトとしてオーバープリント設定されてしまうのです。この場合だと、まずはオブジェクトの「M80」に対して色を入れて、結果カラー情報は「M80,k100」と同じ扱いとします。
CMYKモードのスクリーンの効果は、各販の色も濃くなっていけば結果として濃くなるので、0だったM版が80になっていることによって、結果として、出力結果もこくなるということになります。
