電子書籍化に伴う印刷業会の動きについて

kindleなどの普及により、電子書籍を購入してデバイスで読む事は一般的となりました。日本では2010年が「電子書籍元年」といわれますが、電子版の権利関係処理のフロー、電子版での日本語組版に関する技術、コンテンツタイトル数の少なさなど、実用化に向けた課題が明らかになった年ともいえます。現在では環境整理が進み、電子書籍のコンテンツも増え、状況は大きく進展しました。
電子書籍を含む2010年の総出版市場は1兆9398億円(うち電子書籍は650億円)で、電子書籍シェアは3.4%になりました。インプレスR&Dは、今後の電子書籍市場は2015年度には2000億円、電子雑誌を含む電子出版市場規模は2200億円超と予測されています。
アメリカ出版協会(AAP)が発表した2010年の電子書籍売上高は4億4130万ドル(前年比164.4%増)で、総書籍市場に占めるシェアは3.8%でした。AAPの発表は大手出版社の卸売出荷額ベースなので、最終売上高はAAP発表の倍近くの規模があると考えられています。
印刷会社では電子書籍時代のリーダーシップを巡り、従来の垣根を越えた動きが見られました。大日本印刷は既に大手書籍チェーン複数をグループに迎えているが、NTTドコモと共同事業会社を設立し、2011年1月に電子書籍ストアを開設しました。凸版印刷は朝日新聞社・KDDI・ソニーと共同で電子書籍共通通信プラットフォームを提供する事業会社を設立し、さらにインテルと共同でクラウド型の電子書籍ストアを立ち上げました。中堅印刷会社においても、豊国印刷と暁印刷による電子書籍の大量データ制作プロジェクトなど、従来みられなかった取り組みが進んでいます。


